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2020年1月14日

6歳の虹。

春子には、ミネソタに、同い年のいとこのモーちゃんがいます。
モーちゃんと春子は、大の仲良し。

昨年の秋のある日、モーちゃんが子供用の刺繍キットを使って、お母さんに教えてもらいながら、うさぎの刺繍に挑戦しているのを見せてもらったのですが……
春子の競争心がメラメラメラ

春子はそれ以来「モーちゃんがやってた、あの、ひも(糸のこと)と布を使って作るの(=刺繍)をやりたいから、教えて」と言うようになりました。

私も春子が、やりたい!という気持ちになっている時こそ、是非ともやらせてやりたい!とは思うものの、5分や10分の時間があればできるものでもなく、特に一番最初の取り掛かりは、私自身が落ち着いてじっくりと時間をかけて付き合ってやることが大切だと思って、「まとまった時間ができたら、すぐに取り掛かれるように、まずは刺繍でどんな絵を作りたいか考えておこう!」と言って、時間ができる時を待っていました。

そして、お正月休み。

ついに6歳の春子は、新年初のプロジェクト刺繍に初挑戦することとなりました。

1、刺繍するデザインを決める。
春子曰く「モーちゃんはうさぎだったから、違う絵にする」ということで、いろいろなアイディアの中から、春子の大好きな虹にすることに決定!
同じ絵にする!と言わないところが、なかなか頼もしいです。

2、紙にイメージする絵をいろいろ描いてみる。
色鉛筆を使って描いて、糸の色も決めます。
虹はもちろん七色。
ここで、あとから、両端に白いフェルトの雲をアップリケすることも決定。

4、布に鉛筆で薄く下絵を描く。
私がコンパスを使用して描きました。

5、布を刺繍枠に取り付けて、刺繍開始。

・・・最初は紫色から。

予想通り、困難を極めました。

まず、糸が針に通せません。
春子はどうやっても自分で糸が通せず、通しやすくしてやっても、20分ほどずっと針の穴と格闘しても通せません。この後、何度も何度も、針に糸を通す必要が出てきますが、どうやっても通りません…。これは、もう少し大きくなってから再チャレンジといういことで、今回は全部私が糸を通してやりました。

さて、本題の刺繍はというと…
春子は、私のするのを見ても、聞いても、やってみても、どうしても飲み込めない様子。
一目一目、「おかーさん、ここ?」「おかーさん、ここで合ってる?」「おかーさん、わからない」「おかーさん、ちょっと助けて」「あ、糸が抜けた」「なんか、引っかかってる!」
・・・・と、何度も何度も何度も何度もやり直し、またほどき、糸を通し、もつれを直し、誉めて、励まし、、、、
ついについに、紫完成!!!!

春子の忍耐もすばらしかったけれど、私の忍耐が続いたことの方が、もっと驚きです…。

あまりにも大変だったので、ここで音を上げるかと思いきや、「おかーさん、次の色やりたい」と春子。

最初の2目ほどだけ私が刺繍してやり、あとは春子が全部ひとりでやってみます。
途中、やっぱり引っかかったり、糸が抜けたり、もつれたりしましたが、意外と刺繍に関しては、すんなり結構上手にやってます。

ここまでくれば、私は、他のことをしていても、片手間で見てやれます。

春子は、数日間、空いた時間にコツコツ刺繍をつづけ、1月4日ついに刺繍完成!!

6、アップリケをする。
次はアップリケです。といっても、フェルトなので簡単。
白いフェルトを雲の形に切ってやって、やり方を教えたら、ここまできたらもうとにかく早く完成させたい春子は、少々大胆な縫いっぷりですが、なんとか雲を縫い付けました。

虹の完成!!!

春子、開口一番に「モーちゃんに見せる!」
この忍耐は、競争心から来るものだったのかもしれません…。

裏に鉛筆で春子の名前と年齢と日付を書いて、小さな写真立てがあったので入れてみました。

途中刺繍がゆがんでいるところもありますが、そのゆがみ具合から、一生懸命さがより伝わってきます。
学生時代は、家庭科が大の苦手+嫌いで、大人になるまでお裁縫は全く興味なかった私からすれば、6歳にしては出来過ぎです。しかも、初めての刺繍でここまでできるとは、またこんなに早く完成するとは、思っておらず、根気よく頑張れた春子が、ちょっと頼もしく思えました。

とっても素敵な6歳の虹ができました。

ここで、調子づいた私は「春子、次は何を刺繍する?猫?犬?名前?何にする?」と聞いたところ「刺繍は手が疲れるからもうやらない」…だそうで…。

まあ、、6歳とはそんなものでしょう。
放っておけば、またやりたい時がくるでしょう。

でも「自分で完成させた」という満足感と自信はしっかりと得られたはず。
それが一番!
春子、よく頑張りました!