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2019年11月1日

絵本「おっきょちゃんとかっぱ」

「かっぱ」と言えば、こちらの絵本。

「おっきょちゃんとかっぱ」(長谷川 摂子 文 / 降矢 奈々 絵 / 福音館書店)


お話の場面は夏なので、ちょっと時季外れではありますが、かっぱと言ったら、この本のことを書かずにはいられません。

まず、お話の「日本」っぽさがなんとも言えません。これは日本から離れて住んでいるせいなのか?それとも、私が「昭和」生まれのせいなのか?なんだか、懐かしさと温かさを感じるのです。

私の実家には今も使っている井戸があって、私が幼いころには井戸でスイカを冷やして食べていました。庭には菜園があって、キュウリが植えてあるのは当然のこと。
縁側があって……浴衣を着て……。
そんな、私が幼いころに「普通」だったことが、少しずつ少しずつ、今の日本では見つけにくくなってきているのは事実で、この本を読むと、まるで幼いころのアルバムを眺めているような気分になります。

不思議なお話ですが、読んだ後に春子に「これって本当のお話?」と聞かれて「そうね、昔はこんなこともあったのかもしれないね」とつい答えたくなるような、「これは作り話よ」と即座に言ってしまいたくないような、、、しばらく浸っていたい余韻が残る本です。

ちなみに、私が今書いていることは、書評でも感想文でもなく、この本を読んだ後の、私の心の中にある感覚を文字にしているので、あまりに抽象的過ぎて参考にならなかったらすみません…。

でも、この感覚を、多くの人に味わってもらいたいです。
そして、たくさんの「今の子供たち」にも、ぜひ読んでもらいたいです。

作者は長谷川摂子さん。「人形の旅立ち」(長谷川 摂子 作 / 金井田 英津子 画 / 福音館書店)「めっきらもっきらどおんどん」(長谷川 摂子 作 / ふりや なな 画 / 福音館書店)を書かれた人です。後者は絵を描いた人も同じですね。どちらの本も、またいずれ触れたい本です。

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