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2020年8月16日

夜の不協和音と、朝の物音。Camping Night and Morning

明け方、テントの傍から撮影。
レイク・シェテック州立公園(Lake Shetek State Park)での、キャンプの夜。

キャンプ場は、とても静か…
テントで寝袋に入って横になっていると、静まり返ったキャンプ場で聞こえてくるのは、虫の声だけ。

…といえば、なんだか風流だけれど、その虫の声は…

ブーーーーーーーンブーーーーーーーーーン
という、、独特の、あの高音の羽音…。

それも、おそらく、何百匹もいるであろう蚊の、大量の羽音が、テントのすぐ外に響き渡っている

本当に「響き渡る」という表現が、まさにぴったり。
高音のブーンブーンという音が重なり合った不協和音が、うなりながら響き渡っていた…。

春子は、「あの音は何?」としきりに言っていたけれど、ひと時も途切れることなく続く不協和音が、かえって子守唄になったのか?あっという間に眠ってしまった。

幸い、サブローさんの友人に借りたテントのスクリーンの目はしっかりと細かく、蚊が入ってくることもなく、無事に夜明けを迎えることができた…。

明け方になると、不思議とこの不快な不協和音は消えて、鳥のさえずりに変わっていた。

明け方、鳥のさえずりの中。。。

トン。トン。
ゴソゴソ

なにやら、テントの外で音がする。
テントの中ではみんなまだ寝ていて、気が付いたのは私だけ。

どうも、テントの外に置いてある、プラスチックの衣装ケースの辺りで音がする。

衣装ケースの中には、朝食用のオートミールやネクタリンなどの果物、つまり食材一式が入っている。

クマの生息地域だったら、テントの近くに食べ物の入った入れ物を置きっぱなしで寝るなんてことは、絶対にしないし、ましてや、こんな物音がしたら、絶対に覗いてみようとは思わないけれど、ミネソタ南部のこのキャンプ場の辺りには、クマは生息していない

「鹿かな?リスかな?」

そう思って、テントの端を少しだけ開けて覗いてみると、目の前にアライグマがいる…。

アライグマが、衣装ケースのフタの上に載って、一生懸命に、フタを開けようとしている。

でも、私の気配に気が付いたようで、さっと身をひるがえして草むらの中に走っていった。
走り去った方の草むらを、テントの中の隙間から除いてみると、草のかげでアライグマがこっちを見ている。

カメラ、カメラ。

…とまだ薄暗いテントの中をごそごそがさがさ。
カメラをやっと探して、もう一度草の影を見た途端に、アライグマは草むらの中に消えてしまった。

カメラに写っていたのは、草むらだけ。

そんなことをしていたら、まだ朝早いのに、すっかり目が覚めてしまった。
気が付くと、草むらの向こうに見えるが、朝焼けの色に染まっている。

これはちょっとカメラを持って散歩してこよう。

カメラを持ってぶらぶら。

本当は朝日を眺めたかったのだけど、キャンプ場があるのは、西の端。
東側は湖ではなく、陸続きで、東の木が立ち並ぶ間から朝日が差してくるのが見えるものの、木々の向こうに行くには随分と歩かなくてはならない。

カメラと共に持ってきた地図を眺めてみても、どうにもいい場所が見つかりそうにないので、朝日を拝むのは諦めて、テント近くで、いい色に染まった湖面が見える木々の隙間から、雰囲気だけ撮影。
朝の湖。
朝の空

木の影と朝の色。

少し得した気分で一日が始まった。


レイク・シェテック州立公園(Lake Shetek State Park)の詳細はこちら(外部リンク)

2 件のコメント:

  1. お久しぶりです。
    日本はお盆休みが終わって,平常運転が始まっています。
    猛暑で外に出ると命の危険を感じますが,容赦なく学校は20日から始まります。

    やはりアメリカはスケールが違いますね。我が家もキャンプや海水浴に行きますが,落ち着いて寝られないので頑張って2泊で私が一番に音を上げてしまいます。スモアもやったけど甘い甘いと不評で以後やっていません。
    我が家ではロフティー(だったかな?)がうけました。ツナと混ぜてチーズをかけて焼いたら子供にさらに受けましたがどうでしょう。
    コロナ流行のせいで人ごみに行けないので,短く,そして暑すぎる夏休みの我が家の唯一のお出かけでした。
    帰省ができないと思うと余計日本が恋しくなりませんか?

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  2. Unknownさん
    学校がもう始まったのですね。夏休みが短い上に、猛暑の中での通学と授業…。
    それにまだまだコロナの終息が見られない中、先生も生徒も保護者も、気が張り詰めた時間が続きますね。
    ミネソタの8月は、私にとっては、もはや「初秋」なので、キャンプも比較的落ち着いて過ごせます。でも、スモアはやっぱり日本人には相当に甘いです!一方、ツナとチーズは、なんだかお惣菜パンみたいな組み合わせで、いいですね。子供たちだけでなく、大人にも受けそうです。
    帰省ができず、とても恋しい日本ですが、ミネソタの秋風に吹かれながら、日本の猛暑の記事を読んでいると、、、なんだか複雑な気持ちです。
    それでも、やはり、いつでも帰省できる状況に、早く戻って欲しいと、願ってやみません。では、猛暑の中、どうか気を付けてお過ごしください。

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