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2020年5月7日

緑を文字で描く。Green Poem

屋根瓦に登ろうとしている松の木
春子小学1年生。
オンラインラーニングで続いているの課題。

月曜日から金曜日まで、さまざまなやり方とルールで、1日1作品

私もたいだい付き合って一緒に作っているのですが、考えても考えても出来上がらない日もあれば、あっという間にできる日もあります。

なかなか完成しない日は、悩めば悩むほどに、「詩らしさ」…からはだんだん遠ざかります。

やはりひらめきがあって、何かを感じて、心の中にイメージしたりできることが大事みたいで、しっかりと何かがイメージできるときには、案外あっさりと形が出来上がってくるものです。

今日の詩は「色の詩」。

ルールは、
1、色を1つ選ぶ。
2、各文の主語は全て同じ色の名前。
3、主語の次の言葉は決まっていて、
(色の名前)looks like...(~のように見える)
(色の名前)sounds like....(~のように聞こえる・~のような音)
(色の名前)feels like....(~のように感じる・~のような感じ)
(色の名前)smells like...(~のようなにおい)
(色の名前)taste like...(~のような味)
この文の続きをそれぞれ作っていきます。


私が選んだ色は、   緑色

緑色を選んだ途端に、ぱっとイメージが浮かびました。

すでに、一色で統一されているので、必ずしもイメージするものに統一性を持たせる必要はないのだけど、敢えて、色に加えて、連想する物にも統一性をもたせてみました。

私が作った2作品。
英語で作ったあとで、日本語にもしてみました。

ではまず一つ目。
田んぼと竹やぶ

Green

Green looks like the moss outside of the kitchen window
Green sounds like bamboo leaves scratching each other 
Green feels like comfortable wind from the rice field
Green smells like pine needles hanging over black roof tiles
Green tastes like boiled spinach with soy sauce

緑色

緑色は 台所の窓から見える 苔
緑色は こすれあう 笹の葉の音
緑色は 田んぼからの 心地よい 風
緑色は 黒い瓦の上に 垂れ下がる 松の葉の香り
緑色は お醤油をかけた ほうれんそうのおひたしの味

これを読んですぐに、私の実家を詠んだ詩だと分かったサブローさん。さすが!

詩の通り、実家の台所の窓からは、緑の苔が見え、風が吹くと笹の葉の涼し気な音が聞こえ、周囲には田んぼが広がり、庭には屋根瓦の上に登ろうとしている松の木があり、畑から収穫したばかりのほうれん草で作ったおひたしは、食卓の定番。。。

将来、歳をとって、もう日本に帰る体力がなくなってしまったら、この詩を紙に書いて、実家の絵を描いて、一緒に額に入れて、壁に掛けよう…そんなことを考えました。

さて、次はもう一つの緑の詩。
緑が広がる
 Green

Green feels like comfortable wind from field next to the house
Green sounds like John Deer tractor to pick up news paper
Green smells like weeping willows hanging down
Green taste like too big zucchini from the back yard
Green looks like a table cloth on a big party table

緑色

緑色は 家のそばの草原から吹く 心地よい風
緑色は 新聞を取りに行く トラクターの音
緑色は 垂れ下がる しだれ柳の香り
緑色は 裏庭で採れた 大きすぎるズッキーニの味
緑色は 大きなパーティーテーブルの上の テーブルクロス

こちらの詩もまた、サブローさん、もちろん、すぐに分かりました。
サブローさんの実家を詠んだ詩です。

しだれ柳
家のとなりには、広い草原が広がり、道路からかなり奥に入ったところに家があるため、義父は毎朝、道路わきにある郵便受けまで緑色のトラクター(John Deer Tractor)に乗って、新聞を取りに行っていました。家のすぐそばには、大きなしだれ柳があり、裏庭の家庭菜園では、毎年葉っぱの影に隠れて30センチ以上に大きく成長してしまったズッキーニが見つかり、誕生日や節目ごとに何度となく開かれたパーティーでは、大きな緑のテーブルクロスが、テーブルに掛けられていました。

義父母は昨年春に、アパートに引っ越してしまったので、もう行くことができない実家。
我が家から車でほんの20分ほどなのに、遠いところとなりました。


詩を作るということは、感情や、思い出や、頭の中にあるイメージを、文字で描いていくということですね…。

同じものを見ても、同じ様に見えているわけではない。
同じ経験をしても、人それぞれ、感じ方も、捉え方も、残っていく記憶も違うもの。

詩は、そんな自分だけの感じ方や、捉え方や、記憶を、文字で描いたもの。
そのせいか、詩を作ると、何か自分の深層心理を探っているような気持ちになります。

春子の課題がなければ、普段の生活で詩を作ってみるということは、なかなかないけれど、春子と詩の課題を一緒にすることが終わっても、ときどき作ってみるのもいいかも…と、思い始めました。
でも、一人で作るのは、なんだか気恥ずかしいし、後から互いに作った詩を見せ合うという張り合いが欲しいので、春子を誘って、ときどき一緒に作ってみようかな?付き合ってくれるかな?

4 件のコメント:

  1. 匿名5/08/2020

    まっきぃです。

    面白い詩の作り方♪
    我が家でも、
    早速試してみます!

    ご自分のご実家の
    「緑」の詩を
    詠んだ後に、

    ご主人のご実家の
    「緑」の詩を
    詠まれるあたり・・・

    TACOさんの、
    ご主人への
    思いやりのこもった、
    温かな愛情が、
    伝わってきます・・・

    私もそんな風に、
    自然に家族を
    思いやれるような
    妻になりたいです~

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  2. ヨッシー5/08/2020

    2つの詩。何処なのかすぐにわかりましたよ(^^)自分の勉強の為に、まず英語で読んで見ました。あっ、実家だなと。次は予想して読んでいくと、サブローさんの実家だなと。それはチーターさんから話を聞いていたから、サブローさんの実家のイメージが出来ていたから。こんな時だからこそ、詩などに挑戦してみるのも気持ちが落ち着きますね。ステキな過ごし方だな〜。

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  3. まっきぃさん
    詩を作る、というと、ちょっと気取ったイメージがあったりすますが、作るときに何かルールを決めて作ると、遊びの要素も加わって、気軽に楽しめるということを発見しました。
    この、色を決めて作る詩は、私の場合は、とてもイメージが湧きやすいので、いろんな色で作ってみたいなーと思っています。何かの待ち時間や、洗濯物をたたむ時間などを利用して、ちょっと頭をひねってみるのもいいですねっ。

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  4. ヨッシーさん
    どこかが、すぐにわかったとは、すごいです!
    それも「勉強のために英語から読む」というところが、素晴らしいですね。
    私も「勉強のために~しよう」と一日に少なくとも一回は思って、日々を送ろうと思います。


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