この…家具のような、テレビ。
昭和レトロなテレビ。
昭和の時代のテレビというのは、家具調のものも珍しくはなかった。
何といっても、奥行きがある。
今日の写真は、そんな懐かしいレトロなテレビのカード。
少し前に、お義父さんの93歳の誕生日に贈ったもの。
カードのテレビのモデルとなったのは、むかーし昔に、サブローさんの家にあったテレビで、テレビがきっちり収まっている木の専用棚は、お義父さんの手作りで、特別なテレビ棚。
なぜテレビのカードか?というと、義父母のアパートに遊びに行った時に、テレビのスピーカーが壊れて、いつも音が割れて、とても聞きづらいことに気づいたので、外付けのスピーカーをプレゼントすることにしたから。
サブローさんが子供の頃には、お義父さんはテレビをあまり見ない人だったようだけど、仕事を引退してからは、テレビがとても好きになったそうで、いつもテレビを見ている。
お義父さんはインターネットを使わないので、情報収集は、本・雑誌・新聞・テレビから。
テレビでは、スポーツや、ニュースや、ドキュメンタリーを通じて、家に居ながらにして知識を深められるのが、とても楽しいのだそう。
さて、誕生日カードは、テレビのカードにしよう!と思いつき、早速サブローさんに、
私:「昔のカチャカチャとチャンネルを回す、昭和なテレビのカードを作ろうと思うけど、どう?」
サブロー:「うん、いいねぇ。」
私:「テレビの画面は、何がいいと思う?」
サブローさん:(しばらく考えて)「ローマ教皇なんてどう?」
私:「おお、それいいね!面白い!」
…ここでちょっと説明。
お義父さんの好みのチャンネルの一つに、カトリックの専用チャンネルがある。
それをよく大音量で見ているのだけど、そこへお義母さんが用事があって話しかけるものの、あまりの大音量でお互いによく聞き取れない。
すると、カトリックの神聖で静かな(でも大音量の)お祈りの真最中に、お義父さんとお義母さんが、大声でちんぷんかんぷんのやり取りをすることになる。
その様子が、いつもとても可笑しく、またほほえましくて、サブローさんと私はいつも、顔を見合わせてつい、くすくすと笑ってしまう。。。
さらに、ローマ教皇が画面に登場した時に、ちょうどお義父さんがテレビの前に居なかったら、お義母さんが、お義父さんの名前を大声で呼んで「ローマ教皇がテレビに出てるよ~!」と必ず大声で知らせるというのがお決まり。
何度もその「お決まり」の様子を見ていると、これまた、可笑しく、ほほえましい。
…そんな背景があって、「おお、それいいね!面白い!」となったというわけ。
サブロー:「横にmom(お母さん)が立っていて、dad(お父さん)の名前を呼んで『ローマ教皇がテレビに出てるよ~』と言ってるとか(笑)」
私:(笑)
サブロー:「ついでに、そのチャンネルを回したら、画面が変わるカードにする?Dadの生まれた時のローマ教皇から、現在までの歴代のローマ教皇が、次々と現れたら面白い」
私:「(笑)確かに面白い。けど、回るようにするとなると、ひと手間かかるなぁ…」
調べてみたら、お義父さんが生まれた年から現在までは、8代に及ぶ。。。
私:「8つの画面はちょっと無理かも。4人ならできそう」
そこで、サブローさんに8人のローマ教皇のうち、4人を選んでもらって、写真を探してもらった。
昔、サブローさんの家にあったテレビの写真と、看護師をしていたお義母さんの、若い頃のナース服姿の写真も…。
材料がそろったので、早速作成開始。
これがまた、なかなか面白い。
チャンネルをクルクル回すと、画面が変わる仕組みを作るところの楽しさは、作っている本人(←私)にしか、きっと分からないのではないか?と思う。
できたできた。
チャンネルを回すと、順番に4人のローマ教皇が現れるカード。
写真では、ローマ教皇の写真の権利があいまいなので、一応消してあるけれど、実際のカードにはローマ教皇の写真が貼り付けてある。
93歳の誕生日カード。
お義父さんにも、お義母さんにも、笑ってもらえた。
こんな楽しいカードを作る機会をもらえて、なんと私はラッキーなんだろうか、と思う。
この前、遊びに行ったら、カードを部屋に飾ってくれていた。
これからも、お元気で、末永く、ほほえましいお義父さん、お義母さんでいてください。
お誕生日、おめでとうございます!!
Happy 93rd Birthday!